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日々これ好日

"モーターサイクルダイアリーズ"

チェ・ゲバラの若い頃の放浪の日々。
彼についての基礎知識はほとんどないまま観た。義父の寝室にゲバラについての本やポスターなんかがいろいろ置いてあったのを思い出した。
医学生の彼が友人と一緒にオンボロバイクに乗って南米の旅に出る。
一番印象的なのはライ病患者の施設。映画に本物のライ病患者が出演するのってとても珍しい気がするのだが。
身分を悟られずに働ける銅山へ向かう共産主義者の夫婦とか。
こういった人たちに出会い、彼の中で進む方向が決まっていったんだろう。
今の時代、主義とか思想ってあんまりはやらない感じがする。そう思ってるのは私だけかな。
主義に人生をかける事ができるってことが、すごく純粋な感じがした。
チェ・ゲバラ役のガエル・ガルシア・ベルナル、いいかも…。PDじゃないことを祈る。
# by lerot11 | 2005-09-26 18:16 | 映画メモ

"凍り付いた香り"小川洋子

主人公、涼子のプラハへ行くためのトランジットのシーンから始まる。
恋人で調香師助手の弘之(ルーキー)が自殺をしたいきさつが語られ、家族と過ごした日々が語られ、プラハでの旅の日々が語られる。
プラハにあるクジャクのいる洞窟に置かれた壷の中には、人に語られた思い出をしまいこんだクジャクの心臓が入っている。
現実の世界と日現実の世界が、”余白の愛”でもそうだったが、きれいに交わっている。そしてここでもまた、記憶が閉じ込められ分類整理されている。
登場人物もまた、涼子、弘之の弟、章、弘之の母の三角関係。数学が語られ、モーツアルトの髪の毛が出てくる(余白の愛ではベートーベンも補聴器)。
その人を思い出させる香水”記憶の泉”、どんな香がするのだろう。
# by lerot11 | 2005-09-25 09:41 | 読書メモ