日々これ好日

カテゴリ:映画メモ( 32 )

"Pan's Labyrinth" (2006)

監督:Guillermo del Toro

地元紙のレヴューでは星が4つ(”Letters from Iwo-jima”は星2.5)付いていてずっと気になっていたので土曜日の夜観に行く事にした。言語はスペイン語だったので英語字幕が付いていた。

物語は地下にある苦痛や辛い事のない王国の王女が好奇心から人間界への階段を上って行くところから始まる。その王女は生まれ変わりすっかり王国の事は忘れているのだけれどまた王国へ戻るというフェアリーテイル。
舞台は1944年の内戦の最中のスペイン。少女Ofeliaとその母親は森の中を母親が再婚する相手であるVidal大佐のところへ向かう途中、不思議な昆虫に出会う。その昆虫は実は妖精である事がわかる。そして、その昆虫の導きで大佐の隊が駐屯している森にある迷路へと辿り着く。OfeliaはそこでPan(ギリシャ神話やローマ神話の牧神)に出会う。牧神はOfeliaが王女であることを証明するために満月になるまでに3つの試練を受けるように言う。そしてOfeliaは一つずつこなしていこうとする。
このフェアリーテイルと同時進行するのがフランコ側の軍隊とレジスタンスの戦い。大佐の子供を妊娠している母親や大佐との関係、レジスタンスを密かに助ける大佐のお世話係のMercedesや医者、レジスタンスにいるMercedesの兄弟などの人物が描かれる。
R指定というだけあって、どぎついシーンがかなりある。雰囲気もおどろどろしかったり、なにより大佐の狂っているとしか思えない残酷さが強烈だ。でもとても美しくてポエティックでもある。おすすめです。
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by lerot11 | 2007-02-19 01:39 | 映画メモ

"Letters from Iwo Jima" (2006)

監督: Clint Eastwood
オスカーにノミネートされたからなのか、どこでもやっているというわけではなかったこの映画が近所のモールのコンプレックスで先週あたりから上映されていたので観に行くことにした。

物語は2005年の硫黄島に調査団のような人たちが来て洞窟の中に埋められた手紙を発見するシーンから始まる。
アメリカ軍からの攻撃に備えて準備を進めている硫黄島に陸軍中将栗林が到着する。アメリカ留学経験があり、考え方も他の軍人たちと違っていたせいで作戦などについて対立が起こる。その一方で栗林をとても慕う兵士たち(西郷や西など)もいる。
アメリカ軍の攻撃が始まって、空軍や海軍の助けがまったく来ないことがわかり、どんどん追いつめられていく。擂鉢山が陥落し、残った兵士たちは玉砕することになる。この玉砕のシーンは衝撃的だった。手榴弾を手に持ち爆発させてつぎつぎに死んでいく。玉砕はするなという栗林からの無線連絡を偶然聞いた擂鉢山にいた西郷は自決することなくもう一人の兵士と一緒に北にいるグループに合流しようとする。別のグループに合流し、自決しなかった西郷は上官から殺されそうになる。やっと北のグループに合流した頃にはもう弾薬もマシンガンも水もない状態で、栗林は負傷しこれ以上は進めなくなったため最後は自殺をする。居合わせていた西郷は栗林を埋める。そこにアメリカ兵が何人かやってきて西郷は捕虜にされる。
ここまでが栗林や西郷などの手紙やフラッシュバックを通して語られる。
彼ら以外にも、憲兵隊から除隊され送り込まれた兵士(加瀬亮)や、ロサンゼルスオリンピックでメダルを取ったことのある西(伊原剛志)、栗林と対立していた伊藤(中村獅童)など登場人物もとても良かった。
日本の手紙だけでなく、アメリカ人捕虜の母親からの手紙も出てくる。母親からの手紙は日本でもアメリカでも中身は同じ。このシーンも印象的だった。

映画は当然だけど日本語の音声で英語字幕だった。でも日本語の方が聞きづらかったり大本営からの連絡などは言葉遣いが難しかったりしたのでちらちら字幕を見ていたのだけれど、字幕の方がぜんぜん簡単(というかダイレクト)になっていた。それが逆に雰囲気を伝えていないような気もした。字数の関係もあるんだろうけど。また、”憲兵隊”もそのままKenpeitaiになっていて、これでアメリカ人分かるんだろうか、と見ながら思った。
映画のなかでは”Flags of Our Fathers"の中で使用したシーンもあるらしい。こちらのほうも見てみたい。
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by lerot11 | 2007-02-05 04:15 | 映画メモ

"Cold Mountain"(2003)

監督:Anthony Minghella
テレビで。
これもまた1800年代が舞台の映画。原作はCharles Frazier。映画は南北戦争のまっただ中のかなり激しい戦闘シーンからはじまる。
Inman(Jude Law)は南部側の兵士。私物の写真に写っている女性はAda(Nicole Kidman)。フラッシュバックで二人がどのように知り合ったのかが説明される。Inmanは戦場で負傷し、その後脱走兵となり、二人の住んでいたCold Mountain(North Carolina)へ向かう。一方Adaは牧師だった父親を亡くし、家を切り盛りすることをしらず一人で生活苦に陥る。そこに現れるのがRuby(Renee Zellweger)。野菜を作ったり家畜の世話などをAdaに教えながら二人は共同生活を始める。南北戦争で男手がいない中、脱走兵を捕まえては殺す自警団のようなグループ(Home Gurd)が幅をきかせていた。Inmanは様々な人に助けられたり助けたりしながらやっとの思いでCold Mountainにたどりつくのだが、そこでHome Gurdと銃撃戦になり死んでしまう。
AdaとInmanの純愛がとても切ない。二人が再会してからの会話はじーんとする。Inman役のJude Lawの言葉少なでじっと何かに耐えているような演技はとても良かった。AdaとしっかりもののRubyの対照的なところも面白い。
Inmanが一夜の宿を借りる乳児を抱えた母親役にNatalie Portman(このシーンも印象的)、北軍の兵士役にCillian Murphy、Rubyの父親の仲間のミュージシャン役にThe White StripesのJack White(この人の歌はとっても良かった)が出ている。
映画を見ていて、色がなんだかちがうなあと思っていたら、撮影のほとんどは撮影はルーマニアで行われたとあった。光がヨーロッパっぽい。撮影のためのコストが安くつくからだろう。とはいえ、L.A. ダウンタンなどに行くとよく撮影で通行止めになっているところがあるからまだまだハリウッドは大丈夫なんだろうね。

ちょっと追加(2007年1月27日)
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by lerot11 | 2007-01-23 11:47 | 映画メモ

Open Range (2003)

監督:Kevin Costner
テレビで。
舞台は1800年代のモンタナ(地図でみると左上。アイダホ州の右隣)。Boss(Robert Duval)率いる4人組で転々としながら牛の放牧をしている。free-rangeといって水や草を自由に使ってよいということで”遊牧民”が当時はいたらしい。食料などが足りなくなり一人が町へ補給しに向かったのだが、帰ってこない。そこでBossとCharley(Kevin Costner)とで探しにいくのだが、そこで、free-rangeをよく思わない町の元締めBaxterに出て行けと言われる。牢屋に入れられけがを負った仲間を連れて町のクリニックへ行く。そこで兄である医者の手伝いをしているSueと出会う。
牛の放牧地にもどったのだが、監視されていることに気づき、その夜けがをしている仲間ともう一人若い仲間を置いてBossとCharleyは偵察に行く。そこで脅しをかけて、戻ってきたら仲間のうちの一人は殺され、もう一人はひん死の重傷を負っていた。暗殺者は犬までも丁寧に殺していった。
そこからBossたちと町の元締めグループで戦いが始まる。銃撃戦はとてもスリリング(先週Shooting Rangeへ行ってきたばかりなだけにちょっとどきどきしてしまった)。町の人たちは元締めの仲間をよく思っていないから陰ながらBossたちを応援する。最後は悪党は殺され、Bossは放牧をやめ落ち着くことを決意し、CharleyとSueとが結ばれるという物語としてはシンプルで地味なのだけれど、細かい人物描写がとても生きている感じがした。
興行的には地味な成功を収めただけだったらしいけど、とても良い映画だなと思った。
*邦題は”ワイルド・レンジ/最後の銃撃”。
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by lerot11 | 2007-01-21 12:27 | 映画メモ

"Casino Royal" (2006)

監督:Martin Campbell

Daniel Craigは前から気になっていたのでとても楽しみにしていたのだが、期待を裏切られることなく楽しめた。
物語の設定は2006年7月。映画はジェームス・ボンドが何件か暗殺をこなすところから始まる(そこは白黒)。その後007になり初めての任務をウガンダで遂行するところから"Casino Royal"の物語はじまる。今までの007シリーズとは違ってまだいろいろな”道具”はあまり出て来ない。Aston Martin(←追記:ベントレーでした。失礼致しました)は途中で出てくるけれど、最初の方でFordに乗っているのを見てかなりがっかりした。ジェームス・ボンドにフォードはあり得ない。
ウガンダのスパイが持っていた携帯電話をたどりバハマ、マイアミ、モンテネグロ、ヴェネツィアなどを舞台にテロリストに融資をしている”銀行家”Le Chiffreを追う。007ではいつも美女が出てくるけれど、今回はEva Greenが演じている。"The Dreamers"でルーブル美術館を走っていたのと較べるとすごく大人の女という感じだった。
Daniel Craigのボンドはあんまり強くなくて、見ていて痛々しいくらいだった。中でも拷問のシーンは、拷問される場所が場所なだけに痛みは想像できないけれど辛そうだった。
いろいろなことを経験して、最初の任務を終えるとき(つまり映画のラスト)にはすっかり007に仕上がっている。結構笑える場所も用意されている。
物語はそんなに複雑ではないし、どんでん返しもあって最後まで引きつけられる。おすすめ。
Daniel Craigは特に美男という訳ではないけれど、とてもセクシー。スクリーンからフェロモンが漂ってきているのではないかと思うくらい。腕や胸は筋肉もりもりなのにおなかがちょっとたるんでる(ように見える)のは次回作(”Bond 22" 2008年の予定)までになんとかなるだろう。
見ていてProduct placementがとても気になった。フォードやソニーのVaio(その他カメラや携帯もソニー)だったり他にもたくさんあった。宣伝っぽい。まあ仕方のない事なのだろうけど。

今回は初めてCOSTCOでチケットを買ってみた。AMCやRegal Cinemaなど大きなロードショー系の映画館の前売りチケットを売っている。2枚で$14.99。前売りと言っても期限もないし、どの時間帯にも行けるし(こちらは時間帯によって料金が変わる場合がある)、映画の指定もないから結構おすすめ。
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by lerot11 | 2006-12-11 08:24 | 映画メモ

The Life of David Gale (2003)

監督:Alan Parker
テレビで。
結末が書いてあります。
死刑廃止活動家で大学教授でもあるDavid Galeが、教え子をレイプしたかどで家族や職を失う。レイプは仕組まれたものだったのだが、その後一緒に活動していた女性活動家、Constanceをレイプ殺害したという容疑で死刑宣告を受ける。女性ジャーナリストのBitseyが死刑執行までの三日間彼の話を聞く事になる。聞いているうちに容疑について疑いを持ち始め調査を始める。活動家の女性の殺害は実は自殺だったことが分かる。ゲイルの死刑執行までに自殺である証拠を探そうとする。結局死刑執行には間に合わず、見つかった証拠のビデオテープを公開する。ビデオの中でConstanceが実際は自殺であるのだが殺人事件を演出して、無実の男性を処刑させることで、ビデオの公開のタイミングまですべて計算して死刑廃止を訴えたということが分かる。
その後、Bitseyはもう一本のビデオテープを受け取る。その中で、Galeもその演出に加わり、自らの命を犠牲にして死刑廃止を訴えたことを知る。
あやしい人物が出て来たり、最後まで目が離せない。なかなか面白かった。舞台はテキサスということで、かなり保守的であるところもまた重要だろう。
David Gale役は"Pay it forward"などのKevin SpaceyでBitsey役はKate Winslet。
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by lerot11 | 2006-12-05 09:57 | 映画メモ

Pearl Harbor (2001)

監督:Michael Bay
テレビで。そろそろ日本軍のパール・ハーバー奇襲攻撃の日(1941年12月7日)が近づいている。ヒストリーチャンネルなどでも日本軍についての番組を流したりしている。奇襲のときに零戦だけでなく、潜水艦も用意されていたとかないとか。
物語はパール・ハーバーに配属された2人の空軍パイロット(レイフとダニー)と看護婦のイヴリンを中心に描かれる。レイフとイヴリンは恋人同士なのだが、レイフがイギリス空軍へ送り込まれ、消息を絶ってしまう。その後ダニーとイヴリンはつき合い始め、イヴリンは妊娠してしまう。そこにレイフが戻ってくる。2人は殴り合いのけんかになり…というところはなんとなくクリシェっぽくて、興ざめ。そんな頃日本軍は着々と準備を進めている。日本軍の描かれ方もこれまたクリシェっぽい。クールなアメリカンと軍国主義の日本人とコントラストをつけたかったのだろう。
ハワイという戦争とはかけ離れた場所で、平和ぼけしているアメリカ軍人達を12月7日未明午前7時55分日本空軍が爆撃する。攻撃のシーンはとても激しくて、つきなみな感想だけど、日本がこんなことをしていたなんて、歴史の本にはここまでは書いてなかったよ、という感じ。そういう意味では見て良かったかなと思う。
戦争映画はあんまり好きじゃないけど、Clint Eastwoodの“Flags of Our Fathers(父親達の星条旗)"と"Letters from Iwo Jima(硫黄島からの手紙)"は併せてみるのも面白いかもしれないと思った。

追記(2006年12月8日)
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by lerot11 | 2006-12-04 04:25 | 映画メモ

Legally Blonde (2001)

監督:Robert Luketic
とても軽いコメディ。テレビで。
邦題は”キューティ・ブロンド”。
ファンションを専攻していて後は彼氏、Warnerからのプロポーズを待っていたElle(Reese Witherspoon)が、見事に振られてしまう。Warnerがハーバード・ロースクールに行くと知り、一念発起して同じ学校へ入ってしまう。ここでWarnerのフィアンセに会いショックを受け、Warnerから授業について行けるはずがないと言われるのだけれど、ここでまた一念発起して頑張ってしまうという映画。法廷のシーンなどは、こんなのありえないよなあという感じなのだけれど、そんなことはどうでも良い。主人公のElleはお金持ちで美人で金髪なのにとても性格の良い女の子で、辛い思いをばねにしてどんどん進んで行くところが、”カタルシスもの”の好きなアメリカ人に大受けしたのだろう。
映画の中でブロンドだというだけで馬鹿にされるような下りがあるけれど、同時に登場人物にブロンドでいることはpowerful thingだとも言わせている。
どうなんだろう。
時間があったらぜひブロンド・ジョークをお楽しみください。
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by lerot11 | 2006-10-18 05:39 | 映画メモ

Cast Away (2000)

監督:Robert Zemeckis
テレビで。
FedExに勤めていて世界中を飛び回っているChuck(Tom Hanks)が飛行機での移動中に嵐にあって太平洋の無人島に流れ着いてしまう。無人島で手に入る物を使って生活し、4年後国に戻るまでが描かれている。ロビンソン・クルーソーをベースにしている物語。
無人島でのサバイバルでは、自分と一緒にたどり着いたFedExの荷物の中にあるものをどう使っているかが見物。実際に、荷物のリストをサバイバル専門家に見せてどう使うのかを聞いたらしい。
火をおこすのも、水を飲むのも道具がないだけで本当に大変。
中にはバレーボールが入っていたのだけれど、これがChuckの話し相手になる。バレーボールの名前はWilson。バレーボールと会話するなんて普通だったら滑稽だけど、話し相手がいるっていうのは本当に大事な事なんだなあと思う。Wilsonとの別れのシーンもじーんとする。
出発の前に結婚を申し込もうと考えていた恋人KellyにHelen Hunt。救出された後にChuckがKellyに会いに行く雨のシーンがとっても切ない。Kellyは4年間の間に既に結婚して子供もいる。Kellyの夫役に"Sex and the City"のBig。
FedExのロゴがたくさん出てくるのだけれど、FedExはこの映画のために一銭もだしていないらしい。代わりに撮影場所としてFedExの事務所などを提供している。
なかなかいい映画だった。

最近気になる映画
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by lerot11 | 2006-10-11 08:47 | 映画メモ

"Pay It Forward" (2000)

監督:Mimi Leder
テレビで。
アルコール中毒の母親と2人で暮らす中学生のTrevorが社会の先生Simonetからの課題”世界を変えるにはどうしたらよいか”への答えとして、他人が自分に良い事をしてくれたら、今度は他の人達3人に良い事をしてあげる。良い事をしてもらった3人はそれぞれ3人に良い事をしてあげれば世界を良い方に変えられるのではという考えを発表する。Trevorはホームレスの麻薬中毒の男性やSimonetに実際に実行してみる。
映画はこの"Pay it forward"という他人に親切にしてあげるというムーブメントがアメリカ中に広がっていて、その恩恵を受けたジャーナリストが、このムーブメントのもとを探すところと同時進行する。最後にジャーナリストはTrevorにたどり着く。
最後はなんで?と思う結末だったけど、なかなか心に残る映画だった。
最近テレビで時々、親切にしてあげるコマーシャルが流れている。落ちた物を拾ってあげるとか車に道を譲ってあげるとかそんなに大した事じゃないけど、もしみんながお互い親切にしあうのは、悪い事ではないなと思う。
お母さん役のHelen Huntがやたらとセクシーだった。Trevor役のHaley Joel Osmentは"Forest Gump"のForest Gump Jr.として出ていた子役。この記事を書くのにちょっと調べてみたら、今年8月飲酒運転と麻薬所持で警察に捕まっている。まだ18才。
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by lerot11 | 2006-10-11 08:29 | 映画メモ